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老後にいくら残しておけば安心?相続の視点から考える老後資金と財産の準備

先日の無料相談会で、こんなご質問をいただきました。
「老後のために、いくらくらいお金を残しておけばいいのでしょうか?」
老後資金について考えると、
「2,000万円あれば大丈夫?」
「できるだけ子どもに財産を残したい」
「相続税対策も今からした方がいい?」
など、さまざまな疑問が出てきます。
しかし、相続の視点から考えると、単純に「○○万円あれば安心」と決めることはできません。
大切なのは、
① 自分たちの老後に必要なお金を確保する
② 認知症や介護など将来の変化にも備える
③ そのうえで、残る財産をどう引き継ぐか考える
という順番です。
今回は、老後資金と相続を一緒に考える際のポイントを、できるだけわかりやすくご紹介します。
老後資金は「今ある貯金」だけで考えない
まず確認したいのは、現在の預貯金だけではありません。
老後のお金を考えるときは、一度状況を整理して、家全体の資産と収入を把握することが大切です。
預貯金
株式・投資信託
生命保険
自宅などの不動産
公的年金・企業年金
退職金
今後の収入
例えば、同じ3,000万円の金融資産があるご家庭でも、
「年金で毎月の生活費をほぼ賄える家庭」と「毎月10万円ずつ貯金を取り崩す家庭」では、必要な老後資金は大きく変わります。
そのため、まずは「資産がいくらあるか」だけでなく、
毎月いくら入ってきて、いくら出ていくのか
を確認するところから始めます。
「毎月の不足額 × 年数」で考えてみる

老後資金を考える一つの方法が、毎月の収支から計算する方法です。
例えば、
年金などの収入が月25万円
生活費などの支出が月30万円
だった場合、毎月の不足額は5万円です。
年間では60万円。
仮に20年間続けば、
60万円 × 20年 = 1,200万円
となります。
もちろん、実際には物価や生活費、医療費なども変わりますので、これだけで必要額が決まるわけではありません。
大切なのは「○○万円必要」という一般論ではなく、自分の家庭では毎年どれくらい不足する可能性があるのかを把握することです。
忘れてはいけない「介護・医療・住まい」のお金
通常の生活費とは別に考えておきたいのが、将来の大きな支出です。
例えば、
医療費
介護費用
有料老人ホームなどの施設費
自宅のリフォーム
バリアフリー工事
給湯器や屋根などの修繕
車の買い替え
葬儀やお墓に関する費用
などがあります。
特に介護は、いつ始まり、どれくらい続くのかを予測することが難しい支出です。
生命保険文化センターの2024年度調査では、介護にかかった費用は、一時的な費用が平均47.2万円、月々の費用が平均9.0万円、介護期間は平均55か月(4年7か月)となっています。施設介護の場合の月額平均は13.8万円でした。
平均額がそのまま自分に当てはまるわけではありませんが、老後資金を考える際には、日常生活費とは別に「もしものためのお金」を確保しておくことが重要です。
相続税対策より先に、自分たちの生活を守る

相続相談では、
「子どもに生前贈与した方がいいですか?」
というご質問もよくあります。
確かに、生前贈与などが相続対策の選択肢になる場合はあります。
しかし、Kuanaでは、相続税を減らすことだけを目的に、老後に必要な財産まで早く手放すことはおすすめしていません。
一度贈与した財産は、基本的には自分のお金ではなくなります。
その後、
「思ったより長生きした」
「介護施設に入ることになった」
「自宅の修繕が必要になった」
ということも考えられます。
まずはご自身と配偶者が安心して生活できる資金を確保すること。
相続対策は、そのうえで考えることが大切です。
老後資金と一緒に考えたい「認知症」の問題
もう一つ、相続の観点から非常に重要なのが認知症への備えです。
老後のお金は、
「いくら持っているか」だけでなく、「必要なときに適切に使える状態になっているか」
まで考える必要があります。
判断能力が低下すると、不動産の売却や資産の管理などについて、ご本人だけでは進められなくなる場合があります。
例えば、
「介護施設へ入るので自宅を売却して費用に充てたい」
と思っても、その時点で本人の判断能力が十分でなければ、思うように手続きを進められない可能性があります。
そのため、元気なうちから、
財産を整理しておく
家族と情報を共有する
遺言書を検討する
家族信託や任意後見などが必要か検討する
といった準備も、老後資金対策の一つといえます。
「残す財産」と「使う財産」を分けて考える
老後と相続を一緒に考えるときは、財産を大きく分けて整理するとわかりやすくなります。
① 毎日の生活に使うお金
生活費や趣味、旅行など、日々の暮らしに必要なお金です。
② もしものために確保しておくお金
介護・医療・自宅修繕など、予想外の支出に備える資金です。
③ 将来、家族に引き継ぐことを考える財産
①と②を確保したうえで余裕がある財産について、初めて相続対策を検討します。
この順番で整理すると、
「どこまで自分たちのために残しておくべきか」
「どこから相続対策を考えられるのか」
が見えやすくなります。
相続税がかかるかどうかも確認しておく
財産の整理をしたら、相続税についても一度確認してみましょう。
相続税には、
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
という基礎控除があります。正味の遺産額が基礎控除額を超える場合、原則として相続税の申告・納税が必要になります。
例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人なら、
3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
が基礎控除額です。
ただし、不動産の評価や各種特例などによって結果は変わりますので、「自宅と預金を合わせると○○万円だから」と単純に判断することはできません。
また、被相続人が保険料を負担していた死亡保険金を相続人が受け取る場合には、
500万円 × 法定相続人の数
までの非課税枠があります。
こうした制度も含めて、老後資金と相続対策を一緒に整理していきます。
自宅も大切な「老後資産」のひとつ
老後資金というと、預貯金ばかりに目が向きがちですが、自宅も大切な資産です。
例えば将来、
そのまま住み続ける
子どもが引き継ぐ
売却して介護施設の費用にする
売却して住み替える
賃貸などで活用する
といった選択肢があります。
特に「金融資産はそれほど多くないけれど、自宅の価値は高い」というご家庭では、不動産をどうするかによって老後の選択肢が大きく変わります。
だからこそ、相続が発生してからではなく、元気なうちに自宅の価値や将来の使い方を確認しておくことが重要です。
Kuanaでは「老後」と「相続」を一緒に整理します

老後資金を考えることと、相続を考えることは別々の問題ではありません。
例えば、
現在の資産はいくらあるのか
↓
年金などの収入はいくらあるのか
↓
老後にどれくらい使うのか
↓
介護や認知症にどう備えるのか
↓
自宅を将来どうするのか
↓
どれくらいの財産が残りそうか
↓
相続税や遺産分割への対策が必要か
というように、一つにつながっています。
Kuana相続コンサルティングでは、まずご家族の財産やご希望を整理し、「今すぐ相続対策をしましょう」と決めつけるのではなく、これからの生活に必要なお金を確保したうえで、将来の相続まで一緒に考えることを大切にしています。
不動産についても、現在の価値を確認し、売却・保有・活用などを含めて検討することができます。
「いくら残すか」より「どう使い、どう残すか」
老後資金には、すべての人に共通する正解の金額はありません。
大切なのは、
「老後にいくら必要なのか」
「何に備えておくのか」
「自宅をどうするのか」
「残った財産を誰にどう引き継ぐのか」
を一つずつ整理することです。
相続対策は、財産を減らすことだけが目的ではありません。
まずはご自身とご家族が安心して暮らせること。
そのうえで、残った財産を次の世代へスムーズに引き継げるよう準備する。
それが、老後と相続を一緒に考える大切なポイントです。
Kuana相続コンサルティングでは、初回60分の無料相談を行っています。
「うちの場合、老後にどのくらい残しておけばいい?」
「今の財産で相続対策は必要?」
「自宅を将来どうすればいい?」
といった段階からでも大丈夫です。
まずは現在の状況を整理するところから、一緒に考えていきましょう。
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まずは現状を一緒に整理することから始めましょう。
